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京都市不祥事臨時市会を終えて

エピローグ

今年は例年に比べ職員不祥事が多発しました。6月26日不祥事根絶に向けた「服務規律等強化月間」が発令されました。7月18日から連続して朝日放送ムーブという番組が京都市の不祥事を取り上げました。小生が取り組んでいた「ごみ収集の実態」と不祥事実態に迫るというものであり、すべてはここから始まりました。これが世論に火を付けました。

8月に入り京都市の連続する不祥事を受けて各常任委員会で集中審議が行われました。そして様々な問題が浮き彫りになって参りました。そして、不祥事根絶に向け臨時議会の開催、また議会開催には様々な手続きが必要で時間を要することから、前代未聞の連合審査会を開き、その後臨時議会が開かれました。

職員の服務規律についてここまで掘り下げて集中的に議論が行われたこともまた前代未聞のことでした。

改革の入口

私はかねてより人事、組織改革を通した行政改革を最大の政治テーマにしております。特に環境局改革については現在表沙汰になっているまち美化事務所の実態についても先んじて徹底追求をしてきました。

タブー視されている不良職員の実態の解明、処分基準の厳罰化、そしてその問題は職員をクビに出来ない地方公務員法に起因すること、その中で分限処分という実施が全国で見送られてきた処分方法を実施すべきこと、民間委託を始めとする環境局改革など周りに白い目で見られながら独自に提言し続けてきました。

そういった意味で今まで口にされなかった問題が与野党問わず沢山出て参りました。闇に葬り去られていた問題がどんどんこの間表に出てきました。私は実にいい事だと思います。

問題の本質

今回の問題に対し、選考採用(一部の人間の優先採用)が全ての元凶だという人もいます。これらの問題は同和行政の問題だという人もいます。確かにそういった過去の経緯があったことも事実です。しかし、私はあえて申し上げたいのです。過去の経緯は関係ないと。仮にそうだとしても過去に責任を押し付けこの問題を収束させてはいけません。

問題は今後どうこの問題に対処し、職員が一生懸命働ける環境整備を行うかという一点に尽きます。選考採用で採用された人であろうが、一般試験で採用された人であろうが、しっかり京都市民の為に懸命に働く職員はいい職員です。どんな職員であろうと、市民の為に懸命に働かない職員は悪い職員です。また、一生懸命働こうとする職員にも、そんなに働かなくてもいい職場環境を造ったことが京都市の最大の罪です。そして、一部に不良職員がいることで真面目に仕事をしている職員が様々な迷惑をこうむることが問題なのです。

私は、一生懸命京都市の為に汗を流そうとする職員が一生懸命仕事できる環境を作ることが京都市の将来を誘うと思っています。市民の皆さんが「本当に市の職員はよう頑張る」「これなら高い税金を納めても納得できるね」そう言って頂ける環境にすることが何より大切だと思っています。そして、そうした職員が自分の職場に、自分の仕事に、京都市職員であると言うことに誇りを持てる、そんな市役所にすることが人事改革の第一歩だと捕らえています。

同時に、公務員には地方公務員法で身分が保障されていますから、職員をクビにすることが容易ではありません。よほどのことがない限りクビになることはありません。これに不真面目な職員があぐらをかいています。これは国の法整備によるものですが、これが大きなネックになっていることも事実です。

信賞必罰、駄目な職員は役所を去って頂かねばなりません。そうでないと「税金を最大限有効に使う」という行政最大の使命は失われます。しっかり働かない職員は即座に出て行って頂く、これを現在の法の範疇の中で最大限に発揮していかねばなりません。そうして初めて組織の規律は保たれるはずです。仕事をしっかりしない職員は処分する。これを法律用語で分限処分といいます。しかし、この分限処分が実行された事例は全国の事例を見てもほとんどありません。みんな二の足を踏みます。不当処分だと裁判を起されるとやっかいだからです。

だから私はあえて申し上げてきました。今回の不祥事で京都市から不良職員が全て処分されたわけではありません。まだ少数ですがそういった職員がいるはずです。本気で不祥事を撲滅させるならば、今、市民の批判を恐れず、全ての膿を出し切り、全国に先駆け分限処分を行い、これらに毅然と対処する姿勢を京都市は示さねばなりません。それはひどくパワーのいるいばらの道ですが、それをなくして抜本的解決にはならない、そんな議論を重ねて参りました。

プロローグ~そして前進あるのみ

31日に臨時議会で改革大綱が発表されました。

そこには、環境局職員の実質執務時間の少なさや内部の実態、職員の処分の甘さなど、私が今まで正しても、認めてこなかった問題点をしっかり認めました。その上で、ごみ収集事業の 50% 民間委託、50% 職員削減、およびゴミ収集車の3名体制から2名体制への移行などの環境局改革案、分限処分の実施などかなり踏み込んだ改革案が示されました。

これらの改革案は昨年来私が強く提言してきた問題で、当時は「民間委託なんて」とか「職員の削減なんか」など方々から「無茶苦茶や」的なことが言われましたし、みんな絵空事だと思っておられたように記憶しています。そういった意味で私が提案していた改革案が多分に盛り込まれたものでした。これは大変喜ばしく、画期的なことだと思っています。

同時に発表された市長以下の処分の方は随分甘いとの指摘も少なからずありますが、それよりも遥かに大切なことは今回の改革大綱が本当にしっかり実行されるかどうかだと思っています。引き続き骨抜きにならないよう厳しく見届けていかねばならないわけですが、とにかく大きな前進と言えると思っています。改革は始まったばかりです。

市民の皆様の怒りごもっともではありますが、その怒りを監視の目に変えて、今後一層厳しく見守って頂きたいと思います。

連合審査会での質疑

連合審査会で質疑した要旨を下記にまとめました。ちなみに5分と大変短い持ち時間しかないもので、質問に対する主旨を踏まえた答弁が殆どありませんでしたので、質疑のみ掲載致します。

連合審査会質疑 村山祥栄発言要旨

連日、不祥事や人事管理の問題が噴出している。

私は、今まで隠蔽され表沙汰にならなかったことを考えると、不祥事の噴出はいいことだと思っている。

ある都市の市長とこの件で話たが、その都市では期限を決めて、「不祥事をやれ出せ、それ出せ、期限以降出てきたら許さない」という姿勢で取り組んでいる。

そういう意味で「ウミを出し切る」というならば徹底して出すべきである。今の不祥事は警察やマスコミ、議会サイドから出たものばかり。市役所サイドの具体的なウミをだす努力が問われる。本当のウミは公務外非行の犯罪者ではない。内部に巣食う税金を食い物にしている職務怠慢者だ。服務監察のみならずどんな手法でウミを出すのか、またいつまでに出すのか?

今回の議会の流れはただ犯罪者撲滅という議論にとどめてはならない。更に踏み込んだ人事改革に迫らねばならない。その点で分限処分の実施は評価するが、具体的に今の状態で現場から分限処分対象の職員の情報が上層部に上がると思えない。どうするのか?

連日寄せられる職員の声を聞いていると、実に現場は酷い。特に出先機関はひどい。病欠ばかりとって働かない者、職場に来るが仕事しない者、現場の判断で勝手にルールを変える者、こんな状態をどう打破するのか。市長の決意も伺うが、これらの現場がどう変わるか、しっかり見届けることで、市長の決意が本物かどうか判断したい。

一市民として職員が市の為に一生懸命やって頂く事に誇りを持ちたいし、職員も自分の奉職に誇りをもって頂きたい。その為に宜しくご尽力頂きたい。

本日報告のあった民間委託化についてだが、かねてより委託の提言を続けていた者として、委託形態、民間と直営の業務量、退職者と委託のバランス、またそれによりどれだけの削減効果が得られたか、これらを見誤ると無意味な民間委託になるのでくれぐれもご留意頂きたい。

以上、答弁を頂いて終わります。

環境局における「解体的」改革(一部抜粋)

京都市職員による不祥事が多発し、市民の市政への信頼を大きく損ねている。

不祥事多発の原因

  1. 採用方法が甘い
    1. 適格性を欠く者の採用
  2. 採用後の指導や研修、処分が甘い
  3. 勤務実態や職場環境が甘い
    1. 長い待機時間が発生する勤務形態、民間に比べて余裕のある作業体制
    2. 遊具類の持ち込みが公然となされるなどの職場環境

「解体的」改革策

  1. 服務管理・指導・育生面の改革
    1. 警察官OBを含む服務監察チームによる抜き打ち査察
    2. 出勤状況に問題がある職員に対する指導を強化
  2. 処分制度の改革
    1. より厳しい懲戒処分の実施
    2. 勤務態度不良の者に対して分限免職処分を適用
  3. 作業の改革
    1. ごみ収集作業の待機時間の解消
    2. ごみ収集作業の3名体制から原則2名体制へ
  4. 業務の改革
    1. ごみ収集業務の 50% 委託化
    2. 死獣収集業務の委託化
  5. 職場環境の改革
    1. 遊具類の使用や持ち込み禁止
    2. 休憩室の抜本的な模様替えの実施
  6. 人事の改革
    1. 技能労務職員の 50% 削減
    2. まち美化業務員新規採用の凍結