平成18年度 予算要望と回答
- 重点要望
- 一般要望 No35〜No54
- 地域要望 No55〜No58
- 公営企業に関する要望 No59〜No73
公営企業に関する要望
59.市立病院の地方公営企業法の全部適用の検討
現在、全国の自治体病院で表題の問題が検討されているが、現在の京都市立病院の現状は、そういった問題を検討する為の経営分析材料に欠けるところがある。
まず診療科ごとの職別損益計算を至急に作成し、今後の材料にされるよう取り組まれたい。
また、現行の制度は、極言、経営判断を下せる経営者不在の制度といっても過言ではない制度である。それらを踏まえた上で、慎重に検討せねばならない課題ではあるが、地方公営企業法の全部適用を今後十二分に検討されたい。
京都市からの回答
京都市立病院は、地方公営企業法における一部適用を受けることから、同法の趣旨により「常に企業の経済性を発揮するとともに、その本来の目的である公共の福祉を増進するように運営しなければならない。」とされている中で、自治体病院として、市民の安心・安全を守るために民間の医療機関等では採算面から安定した供給が困難な、感染症医療、救急医療、高度医療等を提供しなければならないと考えております。
公営企業としての効率的かつ安定した経営を維持し、医療を提供していくためにも、診療科別等のコスト分析を行い、的確な経営を行っていく必要があると考えており、平成17年度に、この分析を進めていくために必要な「SPDシステム」の導入を前提とした診療材料の現状調査及び物品マスタデータの整備に着手しました。
平成18年度につきましては、これを踏まえ順次システムの稼働を開始して参ります。地方公営企業法における全部適用につきましては、京都市医療施設審議会の答申においても、その検討を求められており、その方向性の是非について慎重に検討して参ります。
60.輸送手段の多様化の検討
生活支援路線に係る赤字係数はバス事業会計を圧迫する大きな要因であるが、市民の足を守るという重要な使命を持つ交通局は、ありとあらゆる経費の削減に取り組み、生活支援路線に係る赤字を最小限にどどめなければならない。
特に収支の悪い路線の要因は、輸送人員に対する供給過剰であることはご周知のとおりである。
本年導入した小型化導入実験の結果をもとに、低コストで適正かつ効率的な輸送を行うよう、小型バスをはじめとした代替手段を用い運行することを要望する。
京都市からの回答
本市バス事業におきましては、市バスが公共交通として引き続き市民の足という役割を果たしていくためにも、現行のネットワークを維持することを基本とし、路線の空白地帯を生まないことが重要であると認識しております。
その中で、生活支援路線につきましては、平成15年4月に頂いた「京都市交通事業審議会」からの提言において、現在の市バス系統のうち「企業性を発揮してもなお赤字となる系統」と定義されており、公営交通事業者としてその維持が求められております。
本市では、審議会の提言を京都市のまちづくりと連携しつつ着実に具体化していくため、「京都市交通事業ルネッサンスプラン」による経営健全化の取組と合わせ一元的に推進していくための年次的な行動計画「京都市交通事業アクションプログラム」に基づき、市バス事業の経営健全化に向けて最大限の努力を続けております。
そのような状況の下、本市では、赤字であっても市民生活に欠かせない生活支援路線を維持するため、一般会計から財政支援を行うとともに、路線確保に向けた新たな仕組み作りのため、平成16年8月に学識経験者や民間交通事業者等の委員で構成される「京都のバス事業を考える会」を発足させ、民間バス・タクシー事業者との連携を視野に入れた具体的な方策について検討していただいて参りました。
その後、平成17年4月に提出された「京都のバス事業を考える会」の最終答申を受け、小型バス・ジャンボタクシー代替モデル実証実験を平成17年7月から開始しており、平成18年度も実証実験を継続して参ります。また、併せて最終答申で提案いただいたその他の利便性向上策についても着実に実施することにより、生活支援路線のより効率的、効果的な確保に努めて参りたいと考えております。
今後とも、路線の効率化につきましては最大限努めながら、引き続き市バスのネットワークを維持し、身近な市民の足として安心してご利用いただけるよう事業の運営に努め、147万人の京都市民の足を守って参ります。
61.交通局・委託業務の見直し 
財政難が続く交通局については、更なる歳出抑制と適正かつ効率的な経営をより強化して頂く為にも、協力会委託業務に関して、下記のとおり見直しを断行されたい。
- 委託事業の改廃を含めた抜本的な見直し。
- 現在の随意契約を一旦見直し、業務の民間開放を行い、委託料の削減に努めること
京都市からの回答
本市においては、事業の経営健全化、効率化を推進する中で、業務に精通しているOB職員が多く在籍する京都市交通局協力会(以下「協力会」という。)に、市バスの営業補助業務を中心に業務を委託することで、事業の効率化を図ってきました。
それとともに、委託に当たっては、競争入札の導入や委託金額の抑制にも努めてきました。また、駅売店などの構内営業についても、協力会を通じて事業を展開することで、交通局の収入確保に努めてきました。
平成16年5月には、交通局の更なる健全化の推進と委託業務のより一層の透明性を高めるため、「外郭団体見直し検討委員会」を設置し、委託業務内容や費用の検討を行ってきました。
更に、平成17年2月市会における、宝くじ売場の構内営業料の大半を協力会が収入している点や委託業務の積算の見直しについての指摘を踏まえ、平成17年度に、宝くじ売場の事業者に対して直接使用許可し、協力会を介さずに交通局が使用料を収入する方式への見直しを行うとともに、回転場等における市バス誘導業務や燃料給油業務などについて、委託金額の積算方法を国基準に準じた方式へ統一することや業務内容の見直しを行いました。
今後も、交通局の更なる経営健全化の推進と委託業務に係る透明性をより一層高めるため、順次競争入札の拡大を図って参ります。
62.地下鉄天神川以西の延伸一時凍結
京都市財政は、財政非常事態宣下において、現在、地下鉄事業に対し新たな事業を展開する余力はもはやなく、ましてやキロ当たり300億近い支出を要する事業を行うことは財政再建団体への道標を作るようなものである。
確かに、西伸問題においては、洛西ニュータウン居住者に対し、東西線延伸の約束の下誘致した経緯は理解できる。
行政にとって、住民との間における約束不履行との声もあるが、しかし、それは国家戦略として取り組んできた国土計画における全国高速道路網整備の問題と同様、一時凍結を迫られているのが現状である。
今は耐え難きを耐え、財政危機を乗り切ることが最優勢すべき課題であることから、将来の京都市にとってより有効な選択を考えたとき、今はこれ以上の赤字を抱える延伸問題は一時凍結すべきであり、大英断を持って決断されるよう要望する。
京都市からの回答
地下鉄東西線の洛西への延伸につきましては、その大きな第一歩となる二条から天神川までの延伸事業に取り組んでおり、国の財政状況が大変厳しい中、平成15年度からは建設費に道路特定財源が充当され、平成19年度中の開通を目指して本格的な土木工事を進めております。
天神川以西への延伸につきましては、近畿地方交通審議会答申第8号の中で、「中長期的に望まれる新たな路線」として位置付けられておりますが、その整備にあたっては、抜本的な支援措置が前提とされております。
延伸にあたりましては、導入空間となる道路網の整備状況を考慮するとともに、京都大学桂キャンパスをはじめとする西部地域の発展や、阪急洛西口駅やJR新駅設置に伴う需要動向、今後の社会経済状況の変化を見極めていく必要があります。
また、大変厳しい本市の財政状況のもと、低コストで建設するための整備手法などの検討を行っていくとともに、地下鉄事業経営健全化計画の進ちょく状況を勘案していく必要があると考えております。
63.広告収入の増加に向けたシステム構築
現在、各自治体では、自主財源の確保に東奔西走している。中でも新財源として広告収入の増加策は自治体が躍起になっている。交通局は他の部局と比べて広告収入を得る為の豊富な資源がある。
そこで、交通局は他の部局に先駆け、広告収入増加における先兵としての役割を果たすべきである。
特にここ数年の交通局の広告収入の落ち込みは不況というキーワードで納めるには余りに大きく、今後の財源確保強化策の一環として、広告収入に力点を据え、広告収益が上る為のシステム構築と現実的な収益アップのポートフォリオを作成し、広告収益の改善に取り組むことを強く求める。
京都市からの回答
広告収入につきましては、昨今の経済情勢の中、企業が広告費用を抑制していることから減少傾向が続いてきましたが、最近の経済回復の兆しによる追い風とともに、種々の販売促進策を講じてきた成果が徐々に表れはじめ、平成16年度は対前年比4.1%の増となりました。また、平成17年度におきましても微増傾向となっています。
具体的施策として、平成15年度から市バス・地下鉄の広告需要に見合う料金設定や販売促進施策
- 車内吊り料金の改定:市バスの値下げ、地下鉄の値上げ
- 地下鉄との車内吊り料金のセット割引:同一期間、同一ポスター掲出の場合に10%割引
- 地下鉄網棚上横枠のキャンペーン料金:1年間買取の場合に50%割引など
を実施してきたほか、今後も引き続きラッピングバス(平成17年12月現在42両)拡大の取組みを行うとともに、平成17年度からは新たに、地下鉄駅の電照式看板を複数で一括申込みした場合に料金を割引く販売促進策を実施し、更なる活性化を図っております。
引き続き広告料収入全体の増収を図るため、広告媒体のポートフォリオ(資産運用計画)とも言うべき考え方、すなわち資産である広告媒体の最も効果的な運用を図るという考え方に基づいて、広告の媒体別需要動向を的確に把握し、需要に見合った運用に努めて参ります。
これまでから、民間企業の営業力や企画力を活用するシステムの構築により、個々の広告代理店による指定取次人制度や指定取次人で組織される京都市交通広告協同組合とも連携し、広告主のニーズ把握や交通広告の現状についての情報収集をはじめ、既存媒体の活性化や新規媒体の開発・研究に積極的に取り組むとともに、今後ともこのシステムの活用を図ることにより広告収入の確保に努めて参ります。
64.市バス管理の管理の受委託の1/2以上の拡大
交通局では現在、国土交通省で決められた50% 限度枠一杯まで目標を定め、一刻も早い目標達成に向けて管理者以下不断の決意と日夜たゆまぬ努力をされている事は、桝本行革の牽引的役割を果たしており、これに敬意を表する次第である。
しかしながら、これからの10年は団塊の世代退職の10年であり、まさに行政にとって決断のときと言わざるを得ない。
すなわち、退職者不補充という対策によって職員の削減を行ってきた行政にとって、これを更に急加速度的に推し進めるのに絶好のタイミングである。
ただし、職員削減の問題は、20年、30年先の交通局に対し、大きな影響を与えることから、より慎重に、より早いタイミングで緻密な計算を持って実行しなければならない。
その為には、一刻も早く管理の受委託50% 以上という壁を突き抜ける計画を立て、最終的に自前でどれだけの運行をするのかを明確にし、それに向け実行されることを要望する。
京都市からの回答
本市のバス事業は、少子長寿化の進展等、予測を上回るお客様の大幅な減少傾向に加え、平成14年2月に乗合バス事業の規制緩和が実施されて以降、新規参入が現実のものとなっており、公営交通事業者にとって一層厳しい環境が続いております。
このような大きな時代の変化の中で、本市では「安らぎ」と「華やぎ」に満ちた21世紀の京都を築くうえで、すべてのひとが都市生活の豊かさを享受できるよう、公営交通として将来にわたり147万人の京都市民の足を維持し、市バス・地下鉄ネットワークの積極的な活用を図るため、事業再生計画である「京都市交通事業ルネッサンスプラン」を策定し、その中で、市バス事業の財政を健全化する重要な施策として、「管理の受委託」方式の市バス全車両数の2分の1までの拡大を掲げるとともに、循環系統などの基幹的な系統及び観光系統につきましては、直営で運営していくこととしております。
この2分の1という制限については、国土交通省からの通達で規定されているところですが、本市では、一日も早く経営の健全化を図るため、平成17年6月には、平成20年度まで3箇年で梅津営業所の一部及び西賀茂営業所の一部を受委託し、市バス全車両数の2分の1までの拡大というスケジュールを1年早め、平成19年度までの2箇年で実施することとしました。
これを踏まえて、適正な人員配置を行うとともに職員の削減を計るため、平成17年度につきましては、勧奨退職を実施致しました。
今後とも、引き続き市バス・地下鉄のネットワークを維持し、身近な市民の足として、利便性やサービス水準を低下させることなく安心してご利用いただけるよう更なる経営健全化に努め、147万人の京都市民の足を守って参ります。
65.走行環境の改善〜PTPSの更なる拡大〜
今日まで走行環境の改善に向け様々な取組が関係官庁及び関係局と共に取組を進めてこられたが、近年のモータリゼーションの進展や運転手のマナー等々を考慮に入れると実質的に功を奏しているものは少なく、その中で最も効果を表しているものがこのPTPS(公共車両優先システム)である。
そこで、PTPSの更なる拡大を京都府警に対し強く要望をされたい。同時に、当システムは警察庁が推進するITS(高度道路交通システム)の一環であり、警察庁からの補助金を頼りに各都道府県警が整備するものである。
つまり、京都市交通局という一部局から乖離した国家施策であり、ただ単に府警に対し要望するのではなく、当システムの整備にかかる費用の一部を負担することも同時に検討されたい。
京都市からの回答
市バスの走行環境改善につきましては、河原町通等において、毎週金曜日に職員による啓発活動を実施しているほか、関係機関に対してバス専用レーンなど公共交通機関優先の交通規制の拡充、違法駐停車取締の強化などを要望してきました。
その結果、京都駅前の違法駐停車車両の取締の強化が実施されたほか、平成13年4月には烏丸北大路~西大路四条間(6.5km)で「公共車両優先システム(PTPS)」が運用開始、さらに、平成14年4月には西大路四条~九条車庫前(5.0km)まで延長され、市バスの走行環境改善に一定の効果が得られております。
同システムの導入に当たりましては、市バス車両に搭載する車載機の設置費用を本市でも負担するなど、大変厳しい財政状況にある中で、可能な限り改善に向けての取組を進めております。
また、本市と京都府警察の連携を強化するために京都府警察との会議(市バス連絡会議)を通じ、バス専用レーンの実効強化に向けて協議を行っているところでありますが、所轄署に対しても公共交通優先の交通規制や違法駐車取締の強化等の取組について要望を行っております。
更に平成18年度におきましては、走行環境の改善に向けた取組の一層の強化を図るため、新たに走行環境改善担当を設置し、違法駐停車車両の排除に向けた京都府警察や関係部署との更なる連携を図るとともに、バス専用レーンの表示版の設置等により、ドライバーなどに対するバス専用レーンのPR強化を図ることとしております。
今後とも、市バスの円滑な走行を確保するため、引き続き、警察、道路管理者等との協議を積極的に進めて参りたいと考えております。
66.バス走行円滑化対策の導入
現在、国土交通省重点施策に挙げれらる「バス交通再生プロジェクト」では、都市部の慢性的渋滞によりバスの走行環境が悪化する中、バスの走行環境改善に向け、バスカメラを利用したバス走行円滑化対策の取組を広島を皮切りに行っている。
これは、バス専用レーン、優先レーンにおいてバスの前方で違法走行、違法駐車している車両に対し、バス先頭に設置しているバスカメラで撮影し、GPSを通して、最終自動車の使用者へ告知をするといった試みである。
これは現在の有名無実と化しているバス専用レーン、また優先レーンに対し、一定の効果が見られるものと考えられる。
そこで、実施事例を検証しつつ、京都市においても導入を検討されたい。
京都市からの回答
本市においては、観光地を中心とした交通渋滞などの問題が、観光地の魅力の低下を招き、市民生活に影響を及ぼしています。
こうした交通問題を解決するため、平成15年6月に今後のTDM施策推進の指針として策定した「歩くまち・京都交通まちづくりプラン」(京都市TDM施策総合計画)に基づき様々な取組を進めております。
市バスをはじめとする路線バスの運行におきましても、これまで市バスの定時制を確保するため、市内主要道路におけるバス専用レーンの設置(昭和49年12月から市内総延長91.2キロメートル)や、違法駐車等防止重点区域における違法駐車等防止指導員による啓発活動、府警との連携による違法駐停車車両への啓発活動を行っています。
しかしながら、依然として都心中心部では、バスの定時走行に支障を来たしていることから、都心部の主要道路における違法駐停車車両への啓発活動などを推進するため、平成15年度から関係局などと連携し、四条通等におけるバスの走行環境改善の取組を実施しています。
市バスなどのバス走行環境を改善するためには、御指摘のようなバスカメラによる抑制も新たな実施メニューとして掲げられており、カメラの設置などの初期投資を国と地方自治体で、カメラのデータ解析や保守管理などはバス事業者で負担するという枠組となっております。
しかしながら、それぞれのランニングコストやメンテナンス費用、年間を通してデータ解析をする人員の確保、カメラの活用方策による専用レーン確保のあり方など、関係機関も含めて検討しなければならない課題も数多くあります。
そのため、施策効果の把握や取組のスキーム、概算費用などについて先行事例などを十分踏まえた検討をする必要があると考えております。
67.観光バス事業の縮小・廃止の検討
15年度単年度黒字を出した観光バス事業であるが、長年の経緯を見ると、長らく赤字が続いてきた経緯がある。
この度の決算は、抜本的な改革によって強い黒字体質が作られたとは思われず、この黒字が今後も維持し続けられるかは不明である。
また、当事業は公営企業の本旨から乖離した付帯事業的な意味合いが強く、今後圧縮が求められる公営企業において存続させる必要性は考え難い。
そこで、事業の縮小を含め、再度見直しを行い生活支援路線へ還元できるような利益を創出させ恒常的に黒字経営できる体制を構築し存続させるか、事業そのものを廃止させるか、至急に結論を出し、実行に移されたい。(ただし、経営改善を行う期間および検討期間は既に終了している。したがって、前者とする場合、抜本的かつ大幅な事業計画の見直しと明確な指針の打ち出しを大前提とされたい。)
京都市からの回答
定期観光バス事業につきましては、平成15年3月に発売額の値下げやグループ割引制度の拡大などの取組を実施するとともに、不採算路線を廃止するなど観光コースの統廃合を進め、経営の効率化を推進してきております。
平成16年度の実績と致しましては、交通局における在籍車両5両により1日平均4運行を行い、年間約3万4千人のお客様にご利用いただいております(京阪バスとの合計では、在籍車両49両、1日平均27運行、年間利用者数約26万5千人)。
同事業は、京都市の掲げる「5000万人観光都市・京都」構想の一翼を担っていることから、より魅力的なコース設定について引き続き検討を進め、積極的な事業PRを展開し、利用客数の増加を目指すとともに、効率的な事業運営の徹底を図り、コスト削減を図って参ります。
68.壬生庁舎建て替え基金の創設
交通局の庁舎の老朽化は激しく、耐震構造上将来に渡り使用し続けることは、職員の安全を脅かすものであり、交通局の財務状況が収支均衡される年度に向け、17年度より建替基金を創設されたい。
京都市からの回答
交通局庁舎につきましては、御指摘のとおり耐震性に問題があるなど、老朽化が進んでおり、建替等につきまして適切に対応していく必要があると考えております。
また、建物の建替等に当たりましては、財政に与える影響をより少なくする財源確保の手法を検討して参ります。
69.交通局の広報媒体の有効利用の促進
交通局は、経常利益の向上に向け様々な施策を展開されているが、市民の認知度が低く、広報力の不足が要因と思われる。最近、現在の広報手段、特に空白の目立つ自局の広報媒体を大いに活用し、広報展開がなされていることは高く評価するが、引き続きこういった広報媒体の活用を継続されたい。
同時に、市長部局に対しても同じことが言えるわけであり、交通局の市長部局に対する営業努力は勿論のこと、市長部局各局でも率先して交通局における広報媒体を有効に利用されることを要望する。
京都市からの回答
広告収入の増収に向け、販売促進策を展開しているにもかかわらず、やむを得ず空白となった広告枠については、そのままの状態では媒体価値の低下を招くことから、自局の広報媒体として活用することにより、旅客誘致にも結びつけております。
また、車内ポスター類については、年間の稼働率を勘案して「京都市民ニュース」や「京都の魅力シリーズ」などを掲出し、市政広報手段として活用するとともに、広告料収入にも結びつけているものです。
さらに、納税や選挙などをはじめとした市民啓発ポスターについては、交通局として一般の広告に優先して掲出を行うなど、市民広報媒体としての活用に協力をしております。
今後とも、市長部局に対しては、数多くの市バス・地下鉄の広告媒体を活用し、広報内容に適した媒体を積極的に提案することにより、広告媒体を有効に活用して参ります。
また、市長部局においては、交通局所管の広報媒体は、市政広報の有効な手段の一つであることから、「京都市民ニュース」と「京都の魅力シリーズ」をはじめとする市政広報ポスター等を市バス、地下鉄車内に掲出しているところであり、引き続き、積極的に活用して参ります。
70.水道事業の長期展望の必要性
現在、郵政三事業の民営化が中央において大いに議論をされているところであるが、水道事業は国民のライフラインを司る基幹事業において唯一残された「官」の領域である。かつてのような大々的なインフラ整備はほぼ終結を迎えた。
先進諸国を見渡せば、既に民営化の嵐が吹き荒れ、多くの先進諸国では水道事業が世界企業によって民営化されている。また、その流れは日本市場だけが例外ではなく、これらの企業が虎視眈々とこのマーケットに狙いを定めているのが昨今の水道事業を取り巻く環境である。
そう考えた場合、そう遠くない将来迫り来る民営化の問題を最小限に留めるも、独自の水道事業を展開するも、極めて高い競争力と強固な経営基盤を今、磐石にしなければならない。
そこで、それらを視野に入れたうえで、中期経営プランを前倒しで達成させ、その後の水道事業をいち早く見据えた計画の策定を強く要望する。
京都市からの回答
水道事業の長期展望につきましては、平成16年度の水道局及び下水道局の統合を契機とした組織のスリム化及び企業改革を図るため、経営基盤の確立を目指し、企業改革の方向性を示す「上下水道事業中期経営プラン」を策定しました。
さらに、この具体的施策として平成16年度から平成20年度の5箇年を計画期間とした「第3期効率化推進計画」を策定し、実施しております。
これらにより、大幅な人員削減、物件費節減、建設改良事業費縮減等を柱とする効率化を実施し、経営健全化に取り組んでおり、平成20年度までは現行水道料金及び下水道使用料を維持していくよう努めて参ります。
71.水道事業の新規採用の抑制
経営力の強化として最も有効なものは、義務的経費の圧縮であり、他の部局同様、今後の人員削減は大変重要な鍵を握る。民間委託を今後推し進める中で、最終的に自主運営を行う部署を明確に打ち出し、最小限の人員で事業を運営していく青写真を至急に作成されたい。
同時に、5年間で70余名の採用を計画されているが、更に厳しく精査し、採用の抑制に努められたい。
京都市からの回答
上下水道事業につきましては、平成16年度から平成20年度までの5箇年を計画期間とした「第3期効率化推進計画」を策定し、事務事業の大胆な見直しを図ることにより、158名の人員削減を計画、実施し、人件費の圧縮を図って参ります。
また、この人員削減については、退職者の不補充により実施致しますが、今後も永続的に安全、安心で低廉な水を安定して供給し、快適で衛生的な生活を支え、大雨による浸水の被害から生命や財産を守るためには、先達により培われた技術力や経営手法を後世代へ継承していくことが公営企業としての大きな責務であり、豊富な知識や経験を有する職員の退職が今後増加していく中、その引継ぎのために最小限の事務職員、技術職員を新規採用することは、将来的な経営力強化に有効であると考えております。
今後も引き続き公営企業としてお客さまに対する責務を果たしていく上で、効率的な運営体制のありかたを不断に見直しつつ、長期的な観点から必要最小限の採用について継続して実施して参ります。
72.水道局業務の一部民間委託化
上記の3事業は、他の自治体で既に民間委託を行い、具体的に効果を示している業務である。
「官から民へ」というのは既に地方自治を行ううえでの基本的なキーワードであり、これらの業務は必ずしも直接遂行せねばならない業務とは言い難く、全面的に民間に委託できる業務と考え、民間へ委託することを強く要望する。
平成18年、19年にメーター点検業務は一部営業所を外部委託する予定であるが、早期に実現されるとともに、他の営業所でも実現されることを要望する。
また、外部に委託を依頼する場合においても、一部の団体に依頼するのではなく、広く公募をしたうえでプロポーザル形式で入札されるようも併せて要望する。
京都市からの回答
業務委託につきましては、従前から、メーター点検業務の一部委託化、漏水調査の委託拡大等を着実に実施してきましたが、第3期効率化推進計画においても、メーター点検業務、井水認定業務、疏水維持作業の外部委託化を図っていくこととしております。
また、今後におきましても、事務事業の見直し等により、更なる経営の効率化に取り組みつつ、民間委託すべき個々の業務委託について委託方法も含めて検討し、より効率的な事業運営を図っていきたいと考えております。
73.市民の負担増にならない経営努力の推進
水道事業は平成2年をピークに年々給水量が減少し、ピーク時と比較して17% 以上ダウンしている。これは節水意識の向上や膜ろ過システム等の外部要因によるところが大きいが、年々減少する給水収益の補填はいずれ市民の水道料金の値上げによって解消するという向きは少なくない。
平成20年度までの値上げの見合わせとのことではあるが、その後の値上げは必至である。したがって、でき得る限り市民の負担増にならないよう更なる経営努力をもって取り組まれたい。
京都市からの回答
水道料金につきましては、平成16年3月に策定した「上下水道事業中期経営プラン」の中で、
- 市民生活への影響を最大限に考慮して、現行水道料金及び下水道使用料を維持する。
- このため、財政目標としては、第3期効率化推進計画を実施することにより、水道事業においては、平成20年度末累積損益の均衡、下水道事業においては、平成12年9月下水道使用料改定時棚上げ分及び平成17年度以降の汚水資本費補助相当額分を除く平成20年度末累積資金不足の解消とする。
という目標を掲げております。
企業の経済性を発揮することは公営企業においても最も基本的な原則であり、料金及び使用料をできるだけ低く保つことは最大の市民サービスです。
このため、「第3期効率化推進計画」を着実に実施し、現行水道料金及び下水道使用料を維持して参ります。
- 重点要望
- 一般要望 No35〜No54
- 地域要望 No55〜No58
- 公営企業に関する要望 No59〜No73
