【京都市左京区市議会議員】京都党代表-村山祥栄のブログ-つぶや記

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March

18

2019

どこへ行く京都市交通局②食い違う京都市と京阪バス

この時点で問題は3つある。
 京都市交通局による京阪バスの撤退理由は「運転手が確保できない」「突如として契約更新を拒否された」という説明で、その後ありとあらゆるバス会社に委託を打診したとのことだった。しかし、引受先が全くなく直営に戻さざるを得ないとのことだったので、議会サイドも一定納得をしていた。しかし、私は当初から交通局の説明にいくつか疑義を感じていた。そこで、京阪バスをはじめバス事業者へヒアリングを実施していた。
京阪バスの言によれば、二年前から契約更新はしない旨を京都市交通局に話をしていたが、真に受けず、いざ契約更新の時期になり、更新しないとわかると「なぜやらないのだ?!」と責められ、その後態度が一変し、何とかしてほしいという姿勢に変わったという話だった。役所というところはそもそも委託先や下請け先に対して「仕事を与えてやっている」「いい仕事だろう」というお上思想が強い。事実、かつて公共事業は事業者にも旨味があった。しかし、昨今公共事業の旨味が減り(単価が安くなり)、入札をしても不調に終わることがしばしば起こるようになった。結果、態度が一変、高圧的から平身低頭「京都市の仕事をして下さい」という態度に変わる職員をしばしば見てきた。同様のことがあった可能性は否定できない。ただ、これについては交通局が真っ向から否定しており、真実は不明であり、これ以上真相追及は現実的でない為、可能性についてを述べるに留める。

ふたつめは、少しでも委託を維持させるために最大の努力をしてきたとのことだったが、追及していくと、一部の大手事業者にしか声を掛けていないことも発覚した。京阪バスが委託していた66両を丸ごと引き受けるには百人以上の職員が必要で、確かに大手にしか引き受けられない。しかし、そのうちの一部でも委託出来れば、直営化させる車両が減り、赤字を縮小できる。京都市内には路線バス事業を展開する事業者は12業者あるが、6事業者にしか声を掛けず、残りの6社には声すら掛けていない。この点を伏せて、最大限の努力をしてきたという交通局の便はいかにも都合のいい説明だと言える。
最後に大切なことだが、人不足が最たる理由だったが、人不足が全てではなかったという真実だ。京阪が撤退した最たる理由は人不足であることは事実だ。

三つめは、直営に戻す以外にやりようはなかったのかということだ。交通局が検討せねばならない選択肢は、実は4つある。委託維持の場合は、①委託先の拡大と②条件の変更、委託不可の場合は③直営、または④路線譲渡だ。条件変更は交渉過程で折り合いがつかなかった。交通局が直営で運行すると赤字に陥るが、低コストで経営できる民間バスが自ら運行するなら黒字運行ができる可能性は高い。究極的に言えば、公営の赤字は市民の税金で最終的に補てんせねばならない。しかし、民営で運行すればそうはならずにすむ。一方で、路線の民営化は減便や路線廃止のリスクも伴う。しかし、それは京都市も同じで、公営なら路線は維持されることを当局は強調するが、京都市交通局とて公営企業であり、乗降客数の少ない路線は改廃し、乗客の多い路線を増便するといったダイヤ改正を繰り返してきた。民間移譲でそれらが懸念されるとすれば、赤字路線だけを移譲すれば危険だが儲かる路線とセットで移譲すれば、そのリスクは相当軽減される。最悪、減便される場合は補助金で補てんしたほうが安い可能性も否めない。
にもかかわらず、この選択はそもそも検討俎上にもあがっていない。
直営を堅持したいというエゴだ。自らの権益を手放しに手放したがる者はいないだろう。市長、交通局はもちろんだが、自分たちの陳情を押し付ける議員側(「うちの地域のバス便を増やせ!」といったような)にしても、決して移譲は好ましい選択ではない。しかし、だとすれば直営で黒字化させるしかないはずだ。自分たちの力で黒字化できないからといって民間に委託することからはじまったのが、この管理の受委託の制度だ。自らが変われないなら、その議論をしなければならないのは自明の理だ。そして、管理の受委託をこれまで経営の前進だとするならば、今回の決断は後退だ。赤字に陥る今だからこそ、柔軟な発想で、方向転換が必要なのではないか。