【京都市左京区市議会議員】京都党代表-村山祥栄のブログ-つぶや記

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March

18

2019

どこへ行く京都市交通局①赤字転落100億円の真相

30年12月5日、京都新聞に「京都市バス赤字100億円超恐れ」という見出しが出て、市民の間に大きな波紋を呼んだ。記事には、15年連続黒字を計上していたバス事業が今後10年で巨額の経常赤字に陥ると続いていた。赤字になるには理由がある。
そもそも、赤字だった京都市バスが再生した理由は二つある。一つは人件費の削減や増客対策といった経営改革が軌道に乗ったこと。もうひとつは、「管理の受委託」という手法だった。この管理の受委託という制度が今回の話の肝なので、詳しく説明しておきたい。
管理の受委託というのは、平たく言うと民間委託だ。バスや路線そのものは京都市バスが保有、管理監督をするが、運行だけを民間に委託するという制度で、現在市バスの50%が民間バス会社に委託されている。バスブランドは京都市バスだが、中身は民間バス。企業でいうところのOEMだ。市バスの運転手は公務員なので、民間バスの運転手に比べ給与が高い。収益性が低い(利益を出しにくい)バス路線を、人件費の安い民間バス会社に委託してきたというのが管理の受委託だ。つまり、その官民格差を利用した制度である。
この数年、業界はバスの運転手不足に悩まされた結果、給与の引き上げを進めてきた。官民格差は縮小し、民間バス会社はこれまでの単価で委託を受けられる状況になくなってきた。全体の運転手不足で、民間バス会社は利益が出ない委託事業をやるよりも、本業の路線バスに運転手を回したいという事業者としては当然の選択をしたまでだ。これが、京阪バスとJRバスの管理の受委託撤退の理由だ。
そこで、京都市が取った手法は、時計の針を戻す「委託していたものを直営に戻す」という選択だった。当然、直営に戻すと高コストになる。加えて、これ以上撤退が相次がないように委託料金の引き上げを行った。これが赤字転落の理由である。